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生活

「アメリカ生活小六法(総合版)」

  • 出版社:アイ・エル・エス出版
  • 価格:2,100円(税込み)

東京にあるILS出版から2003年11月に出版された「アメリカ生活小六法(総合版)」は、アメリカの法律専門家がQ&A(質疑応答)形式で、アメリカに現在お住まいの方、またはこれから赴任なさる方を対象に書かれたアメリカ生活の中で直面するかもしれない法律問題を平易な文章で解説した新刊書です。この書籍に網羅されている質問項目は、ビザから学校教育問題、医療問題、不動産、税金対策、冠婚葬祭、ソーシャルセキュリティ、貯蓄、雇用問題、事故や犯罪といった日常生活に関係する内容ばかりを広範囲に集めたものとなっています。もちろん個々の詳しい法律問題については、それぞれの法律専門家に掘り下げて相談する必要は当然出てはまいりますが、広く浅くアメリカの日常生活に関係する法律のフレーム(概要)を手っ取り早く理解するための手段として、今までこれほど簡潔にまた親身になって書かれた書籍は他に例がないのではと思われます。

ご存じのようにアメリカは多民族国家の国であり、社会的価値観というものは必ずしもアメリカ国民全体におけるコンセンサスがあるわけではないという前提からしても、日本とは大きな違いがそこには存在しています。つまり日本で言うような「常識」という装置が日常生活の中でいつでも機能するという保証はどこにもなく、そのために日本の「常識」に代わる「法律」がアメリカではしばしば顔を出すという仕掛けになっています。つまり、アメリカの日常生活の中で占める「法律」という存在は日本とは比較にならないほどの重みがあり、企業でも個人でも法律を順守しない場合に科せられるペナルティもそれだけ大きいということになります。

本書では、法律の世界からの質問項目だけではなく、例えばアメリカの学校教育や家庭のしつけの質問項目も多数用意されています。 それらの項目では、アメリカで日本人子弟のためにご活躍されている教育専門家からの親身で現実的な回答が寄せられておりまして、アメリカでお子さんを育てる上での貴重なアドバイスが数多く掲載されているのも本書の1つの特徴となっております。

アメリカ生活をエンジョイする重要なステップが日常生活の中での「法律」の理解であるというのがこの書籍の一貫した主要メッセージとなっています。 アメリカ滞在中にトラブルが一切ないということにもちろんこしたことはないのですが、とかく些細なことに対しても法律を盾に権利の主張を通そうとするこのアメリカのお国柄だけに、本書が皆様の「転ばぬ先の杖」としての貴重な情報をもたらしてくれますことを心から祈願しております。

「これでアメリカの法と社会の実際がわかる」(アメリカ法律ノート)

  • 著者:鈴木淳司(カリフォルニア州弁護士)
  • 出版社:日本評論社
  • 価格:¥2,520(税込)
  • amazon.co.jpにカスタマーレビュー有り

サンフランシスコ在住で、当地でマーシャル・鈴木総合法律グループのパートナーである鈴木淳司氏が5年にわたって、日系新聞での連載で一般読者からの生の質問に対して相談に応じてこられた内容を加筆し集約した形で、不動産、雇用、ビジネス、契約書、財産問題、刑法、裁判制度などアメリカで暮らしたり、仕事をしていくために知っていなければならない法律の基本的知識とその概念をわかりやすく、話し言葉に近い形式で記述されています。

筆者が言われるように、国際化社会の進んだこの世の中にあっても、法律面での国際的理解度というものは、まだ緒についたばかりの段階であって、文化や習慣、そして人々の感情や価値観に根付いている面の強いこの法律の分野というのは、最も国際化しにくい性格を持っているという指摘も事実であろうと納得させられました。

弊社でもいくつかのアメリカ国内にある法律事務所と翻訳や通訳の仕事をさせていただいておりますが、日本には存在しない法律の概念や制度などが時々出てくることがあります。 日本でも法学部の大学教授が執筆した欧米の法律理論に関する分厚い専門書が出てはいるのですが、どうも実用的に私たちの翻訳や通訳の手助けになったかというと、残念ながらそうではありませんでした。

私は、頼まれて弁護士とそのクライアントの方との間に入って通訳をするような場合には、この本を前日夜にじっくり読み込んで、ちょうど受験生が期末試験前日に一夜漬けするように活用しています。 いわば、私にとっての法律通訳実用ハンドブックであり、日本人にとっては法律内容が理解しにくく、つかみにくい分野であっても非常に噛み砕いて書かれてあるのが、大変気に入っています。

アメリカにお住まいの方、お仕事でアメリカに頻繁に出張されるビジネスマンの方には、特にアメリカの法律を知っていることによって、未然に防げる問題があった、あるいは対応のとり方が違っていたということは実際問題として十分考えられることです。 私もアメリカに来てビジネスを起こして以来、法律を知っているのとそうでないのとは時に取り返しのつかない差が生じるということを何度かこの目で見てまいりました。

この本が、多くの日本人の方々にとってアメリカ法律実務の入門書としてお気軽にお読みいただく手引書となり、アメリカ社会に対して、いっそうの理解を啓発していただくきっかけとなればと希望しております。

「ひさみをめぐる冒険」 (サンフランシスコで暮らす楽しみ)
It's an Adventure - Hisami Lives in America

  • 著者:大柴ひさみ
  • 出版社:ひつじ書房
  • 価格:¥1,680 (税込)
  • amazon.co.jpにカスタマーレビュー有り

著者の大柴ひさみさんは、東京で大手外資系広告代理店に16年勤務された後、1995年38歳のときに日本からカリフォルニア州のベイエリアに移住されました。そして当地でアメリカの大手広告代理店にお勤めになった後、1998年にはマーケティング・コンサルティング会社であるJaM Japan Marketing社 (www.jamjapan.com/jp/) をシリコンバレーで立ち上げになられた女性起業家でいらっしゃいます。

幼いころからスポーツ大好き人間の彼女の文体は、変化球多投型ではなく、ひたすらストレートボール一筋で読者の内角ギリギリに投げ込んでいくような文章スタイルで綴られています。ひつじ書房の房主である松本功氏も「まるでEmailで自分にむかって語っているようだ」と言われるほど、メリハリの利いた文章となっています。書かれている題材のほとんどは、アメリカのビジネスシーン、企業の盛衰、宗教や人種、ベースボール、男女の思考回路の違い、そして大好きな海やヨットの話など、彼女独自の目利きの効いたユニークな視点から収集され、まとめられています。彼女がヨットに乗って船出するような冒険話では決してないことを念頭に入れても、この「ひさみをめぐる冒険」というタイトルは、彼女がアメリカに渡ってこられて、未知なるこの国で見聞した「リアルなアメリカ」を自身の目線を通して感じるという意味では、読者の皆さんにとっても、非日常=冒険(アメリカ的)という等式になるのではないかと考え、的を射たタイトルではないかと感じた次第です。

とにかく、大柴さんの語り口を通じて、良質なアメリカ情報、それらはとかくマスコミで取り上げられている表層的なトレンドやブームといった内容とは一線を画す深層部分を含めた、ジャーナリズムの息遣いを多くの皆さんに味わっていただけるのではないかと思います。アメリカ人のご主人との間での会話や、それぞれのテーマに関する意見交換なども紹介されており、アメリカに住んでいらっしゃる日本人女性には特に彼女のチャレンジ精神あふれるエネルギーをこの本を通じてお裾分けしてもらえそうです。(彼女は、他人にエネルギーを与えるエナジャイザーであるとのことです。)また、日本にいる女性の方々には、アメリカでご活躍されている等身大のメンター(良き先輩)として親しみを持っていただけたらと思います。男性諸氏には、彼女の書いている文体やテーマは男性的と言うか、性差をほとんど感じさせませんので、優れたジャーナリストが書いた良質なエッセーとして、本当のアメリカをより深くご理解していただく一助となることを大いに期待しております。